鋼管杭圧入工法の施工事例

建築後3年で変状が現れ保証対象物件として修正することとなりました。

沈下現象は家屋背面にある擁壁が沈下し、それに追随した形で家屋にも沈下が発生していました。そのため、根本的な対策として、まず擁壁の沈下対策を行い、その後家屋の沈下修正を鋼管杭圧入工法によって行いました。

建物概要

構造 木造2階建
築年数 3年
基礎構造 ベタ基礎
工事内容 鋼管杭圧入工法による沈下修正
工事期間 約1ヶ月
沈下量 72mm(最大部)

リフォームの経緯

家屋建築前の地盤調査において、地盤が緩いことが判明し、家屋は柱状改良杭を打設していましたが、擁壁の沈下に追随して家屋も沈下していました。

擁壁の下に薬液注入工法による沈下対策を施工しました。

その後、家屋部分については支持層が深いことより鋼管杭圧入工法で対策することにしました。この工法は、鋼管杭を支持層まで圧入し、鋼管上部のジャッキにより建物を持ちあげます。


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土間カッター作業

家屋周囲の掘削のため土間のモルタル部はカッターを入れて切断します。

工事完了後に復旧します。


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掘削作業

家屋周囲を掘削のため、大きな重機は使わずに人力作業により掘削を行います。


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掘削作業 家屋周囲を掘削のため、大きな重機は使わずに人力作業により掘削を行います。


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鋼管杭設置作業

家屋下では鋼管杭を溶接して継ぎ足しながら支持層まで圧入します。

支持層到達後は固定ジャッキをその上端に設置し手動ジャッキで家屋の沈下修正を行います。


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空隙充填

鋼管杭周囲は埋め戻しを行い、作業のできない空隙部についてはセメントミルクで充填します。


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作業完了

表層部は土砂で埋め戻しを行い、現況復旧に努め、家屋周囲は清掃して作業を終了します。